アドラー式の子育てにおいて、褒める・叱るの替わりに推奨されている勇気づけ。
ついつい怒ってしまうタイプの私にとって、勇気づける言葉かけは、
意識していないと忘れてしまいがち…。
勇気づける言葉を、無意識に発言できるようになるまでには、
おそらく長い時間と練習が必要でしょう。
少しでも自然に、勇気づける言葉かけができるようになるコツをご紹介したいと思います。
目次
勇気づける言葉かけの3つのコツ
勇気づける言葉かけって、とっさに出てこなかったりする場合もありますよね。
しかし、日々の何気ない日常会話の中で、常に何かを意識しながら喋るのは難しいと思いませんか?
わかっていても、ついつい素が出てしまうアドラー式子育て”初心者”の私が、
実践してみて効果を感じたものをご紹介します。
「できない」→「できる」に変換しよう
アドラー式の子育てでは、「課題の分離」といって、子供の課題に対して親は干渉しません。
そうはいっても、親が子供に対して、
どうしても口を出したくなってしまうのは『できない』時です。
何度も注意しているのに。
簡単な事なのに。
いつもはできているのに。
「なんでできないの…!?」
私も、色々なシチュエーションの「なんでできないの…!?」がありました。
怒り、ガッカリ、あきらめ、ため息…。
この時、感情的に怒ったりしなければ「叱らない育児」はできているかもしれません。
しかし、「なんでできないの」は、勇気づけの反対、勇気をくじく言葉かけなのです。
「できない」と言われた子供は、「自分はできない」という印象を受け取ってしまいます。
とっさに発言してしまった「できない」を取り消す事はできません。
ですが、
「勇気くじきの言葉かけをしてしまった!」
と気が付く事ができたなら、次の発言でフォローしてみましょう。
例えば、「どうしたらできるようになると思う?」です。
「できない」ではなく「できる」を使った言葉かけをすることで、
子供の「自分はできる」という印象につなげる事ができます。
そんな事で…!?
と思われるかもしれませんが、言葉の持つ力は大きいのです。
「できない」だけで終わりにするより、後からでも「できる」を付け加えた方がずっと良いはずです。
できない部分だけを取り上げられて、ダメ出しばかりされるのは、大人だって悲しいですよね?
うっかりダメ出ししてしまった時は、後からフォローする言葉かけをしてみましょう。
プラス思考で自分と子供に優しく!
「できない」はマイナス思考、「できる」はプラス思考の言葉です。
マイナス思考な発言をする人と一緒にいると、自分までマイナスに引きずり込まれてしまう事ってありますよね?
今でこそパワハラなどと騒がれますが、職場のトラブルにありがちな、
「おまえなんて、どこに行っても通用しない」
「君には無理だ」
などと部下・後輩を脅かしてくるのは、上下関係を利用した勇気くじきの言動そのものです。
このような威圧的な態度をとるのは、
自分に自信が無い為に相手を委縮させるしかないからだ、と言われています。
ここに信頼関係は生まれません。
同じように、子供を委縮させるようなマイナスな言葉かけをしてしまうのは、
親である自分に自信が無いからという事になります。
親である自分自身がプラス思考になれると、自然と発言もプラス思考になってきます。
まずは、ありのままの自分自身を認め、自信をもって、子供と向き合って欲しいと思います。
具体的な指示をしよう
私が子供によく言ってしまうのは「うるさい!」です。
騒ぐ子供を静かにさせるのは、永遠の悩みといっても良いくらいです…!
この、うるさい子供を上回る大声で、親が
「うるさ~い!」
と怒鳴ってしまうと、その場は収まるかもしれませんが、
傍から見たら、もっとうるさいんですよね…!
この「うるさい」というのは、声や音が大きすぎるという、ただの形容詞です。
「うるさい!」と言う時って、「静かにして欲しい」と思っていますよね?
「うるさいから静かにして欲しい」の「静かにして」の部分がすっぽり抜けてしまっています。
これではイライラして怒鳴っただけなのです。
幼い子供が相手の場合、「うるさい」と言われても、「だからなに?」としか思っていない可能性もあります。
きちんと具体的に指示しないと、伝わらない・わからないかもしれません。
私は、この言葉かけを気にするようになってからは、
だんだん「うるさい」とは言わなくなって、
「小さな声でお話して」とか、「ジャンプしないで」など、具体的な内容でお願いできるようになってきました。
まとめ
- 「できない」にダメ出しするのではなく、「できる」に注目しよう
- 子供にプラス思考な言葉かけをする為に、自分がプラス思考になろう
- 伝わりやすく具体的な指示・お願いをしてみよう
子供は周囲のマネをして育ちます。
親である私は特に見られていますし、一番マネしやすいはずですよね。
子供は覚えた言葉を使います。使っていくと染み付いてしまうものです。
子供にどんな言葉を使ってほしいか、を意識したとき、
親である自分は、どんな言葉をかけるのか、改めて考えなければなりません…。