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アドラー心理学

アドラー心理学の目的論で不登校を捉えて子供の未来を一緒に見よう!

「学校に行きたくない…」

子供が急にこのように言ってきたとしたら、あなたならどうしますか?

びっくりしてつい「え?どうして??」と聞いてしまいますよね。

しかし、実はアドラー心理学では、このように「どうして?」「なぜ?」と聞くのは良しとされていないんです!

この記事では、子供が不登校になりかけてしまっている時に、親のあなたができる声がけの考え方をご紹介します。

この記事を読めば、子供に対する接し方の基本がわかるようになりますし、子供とのコミュニケーションもよりうまくいくようになりますので、ぜひご覧ください!

目次

目的論とは


まず大前提として、アドラー心理学では、人の行動を目的論で捉えるべきだという考え方があります。

この目的論とは、あらゆる行動は何かしらの目的を達成するために行なっているとする考え方で、原因論と対になる考え方です。

これだけ聞いてもなかなかイメージが湧きにくいですよね…。

原因論目的論について、以下の具体例で考えてみましょう!

原因論目的論の具体例】

  • 今日は疲れたから晩ご飯は外食にした
     原因論 
    ➡︎今日は仕事で疲れた(原因)から、晩ご飯は外食にした
     目的論 
    ➡︎今日は早い時間に寝て体力を回復させるため(目的)に、外食ですます
  • ついつい大声で怒鳴ってしまった
     原因論 
    ➡︎相手がイライラさせるようなことをしたから、大声で怒鳴った
     目的論 
    ➡︎相手を萎縮させるために、2度と同じことをさせないために、大声で怒鳴った

このように、
原因論では、何かしら過去に原因があるからその行動をとっていると考えるのに対し、
目的論では、何かしら未来に達成したい目的を達成するためにその行動をとっていると考えるのです。

聞き慣れない原因論と目的論ですが、なんとなくイメージがついたのではないでしょうか。

これが、原因論と目的論の考え方の違いです。

不登校を原因論と目的論で考えてみる


それでは、「学校に行きたくない」と訴える子供の気持ちを、原因論と目的論に分けて想像してみましょう。

不登校を原因論で考える

「学校に行きたくない」と子供が言っている(原因論)

どうして学校に行かないの?」
なぜ学校が嫌なのだろうか」
「学校で何かあったのかな」

➡︎学校に行かないという行動をとる「原因」がどこかにあると考えている
➡︎学校に行かない「原因」を過去の出来事から探っている

このように、学校に行かなくなったことには何かしらの「原因」があると考えた場合、過去に着目し、過去に不登校になった原因があると考えます。

しかし、アドラー心理学では、このように過去に原因を求める原因論を否定します。

それはなぜかというと、過去に着目し、原因を突き詰めたとしても、それはすでに過去に起こってしまった事実であり、過去の事実を変えることはできないからです!

例えば、学校に行きたくない原因が「学校で○○な目にあったから行きたくない」だとしても、○○な目にあったという事実を変えることはできないですよね…。

どうせ変えられない過去に原因を追い求めても、何も事態は好転しないとアドラー心理学では考えるのです。

では、目的論で考えた場合はどうなのでしょうか。

不登校を目的論で考える

「学校に行きたくない」と子供が言っている(原因論)

何のために学校に行かないのだろうか」
「もしかすると親に大事にされていないと感じていて、親からの注目を浴びようとしているのかも?」
「劣等感を感じないようにするため?

➡︎学校に行かないという行動には何か別の「目的」があると考えている
➡︎学校に行かない「目的」を探っている

このように、学校に行かなくなったことには何かしらの「目的」があると考えた場合、未来に着目し、未来に何か達成したい目的があると考えます。

アドラー心理学では、このように未来に目的を探ることに意味があると考えます。

それはなぜかというと、未来に着目し、達成したい目的が分かれば、それを達成するための方法は必ずしも1つではないからです。

例えば、子供の持つ目的が「周囲と比較し劣等感を感じてしまわないため」だとした場合、もちろん時には不登校という選択肢もあるでしょう。
ですが必ずしも不登校だけが全てではないのです!

これは一例ですが、例えば”習い事を始めて自分に自信が持てる分野を作る”と言う選択をとれば、もしかすれば目的は達成できるかもしれません。

他の選択肢も、子供と一緒に考えればきっと見えてきます。

子供の目指している未来を一緒に見る


ついつい私たちは、子供の不登校の原因を過去の出来事から探ろうと、質問を重ねてしまったり学校の重要性を理解させようとしてしまいがちです。

しかし、そんなことをしても子供は「話しても理解してくれない」「わかってない」と思うようになるだけです!

大切なのは子供本人の見ている未来であり、本人の気持ちを尊重することです!

子供が何を求めているのか。どこを向いているのか。何を目指しているのか。

それを、同じ立場・同じ目線で一緒に考えてみてください。

そうすればきっと子供の持っている”目的”が見つかり、その目的を達成する方法を一緒に模索できるはずです。

まとめ

  • 今の行動を、”何かしら未来に達成したい目的を達成するためにその行動をとっている”と考える
  • どうせ変えられない過去に原因を追い求めても、何も事態は好転しない
  • 目的を達成するための方法は必ずしも1つではない
  • 子供の持つ目的を知るためにも、子供の見ている未来を同じ目線・同じ立場で見てみよう

私たちはついつい過去の原因に囚われがちですが、大切なのは未来の目的を同じ目線で見ることです!

子供の見ている未来を一緒に見てあげましょう。