嫌われる勇気の完結編である『幸せになる勇気』(岸見一郎・古賀史健著)
もう読みましたか?
こちらの著書から、
アドラー心理学の目からウロコな教えを厳選してまとめてみました!
目次
課題の分離だけでは自立が難しい!?
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アドラー心理学での考え方のひとつが、課題の分離。
これは、自分の課題と相手の課題を分けて考えることです。
子どもが将来の進路を決めるのは、子ども自身の課題です。
将来的な結末を体験するのは子ども自身であり、親の課題ではないので干渉する必要はありません。
↓「課題の分離」について、詳しくはコチラ。
![](https://happyadler.com/wp-content/uploads/2020/04/separation-of-tasks1-320x180.jpg)
課題の分離に加えて、自立をサポートするときに意識してほしいポイントが「尊敬」です。
アドラー心理学的、尊敬とは?
アドラー心理学での尊敬とは、相手を敬うというよりも、
「ありのまま・そのひとであることを尊重すること」を指しています。
ひとを敬うのは従属・信仰だとアドラーは述べています。
(日本人は、年上を敬いなさいという信仰が強いかもしれませんね。)
ただ、「ありのままを認めて尊重しましょう」と言われてもちょっと難しいですよね。
相手を認める第一歩が、他者の関心ごとに関心を寄せることです。
こどもが夢中になっているおもちゃ・音楽・テレビ・・
まわりが一切興味を示さなければ、
「尊敬された・認められた」という感情は生まれません。
無関心ではなく、話を聞いてみたり、調べて一緒に楽しんでみたりすることで、相手は
認められた・社会に必要な存在である
と希望を持つことができます。
「もっとほかにやることがあるでしょ!」と否定することは
相手の課題に土足で踏み込む行為です。
ほめると競争意識に支配される
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褒めたり叱ったりすることで上下関係(縦の関係)が生まれています。
支配する・されるの関係では自立することはできないですよね。
また、兄弟や幼稚園・学校などの集団に属している場合だと、1人が褒められることで
まわりも「褒められたい」という意識が生まれ、競争原理に支配されやすくなります。
競争原理では
「他人は競争する上での敵!周りは自分を陥れようとする」
という前提が生まれるので足の引っ張り合いなども生じやすくなります。
好きで始めた習い事は「楽しくやる・今より上手になる」ことが目的だったのに
いつのまにか「Aちゃんに勝つこと」にすり替わり、楽しくなくなったら本末転倒ですよね。
他者との競争から降りよう
競争原理の逆が、協力原理。
懲罰や競争がなく、互いに尊重し、助け合える集団です。
子どもは、心も体も成長途中で1人では生きていけないので、より所属感を求めます。
しかし、その環境によっては
「ほめられないと認められない」
「誰も認めてくれないから困らせてやろう」
など、あまり好ましくない行動を起こしたりしてしまいます。
一時的にはうまくいっているように見える、褒めること。
気づかない間に良い行動をしないひとを生み出しているかもしれません。
仲間や良きライバルの成功を喜べるように、
他者との競争からはさっさと降りてしまいましょう!
自立には愛が必要である
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自立とは、主語を「私」から「私たち」へ切り替えることです。
赤ちゃんは食事もトイレも着替えも・・なんでもお世話してもらえます。
主語が「私」で、自分だけの幸せを考えて行動しています。
でも、大人になっても「自分だけが幸せになればいい」と行動しても、
幸せになるのはなかなか難しいですよね。
「私たち」がどうすれば幸せになれるのか。
家庭や友人・職場や世界のみんな・・などのグループ(共同体)のために貢献することが自立であり、自分が他人の役に立つことで、人間は幸せを感じます。
自立するための、主語が変わるきっかけが、「他者を愛すること」。
自分と相手という2つの共同体が生まれるからです。
お母さんと子どもの母子関係が最初の共同体ですね。
愛を成立させるには?
「相手が自分のことをどう思っているか関係なしに、ただ愛すること」
とアドラーは述べています。
「それは不安、嫌われるかもしれないし、傷つきたくないし・・」
と愛することを恐れる人がいるかもしれません。
でも、これでは主語が「私」のままということにお気づきですか?
私の幸せしか考えていません。個人的にグサっときました・・
「いや・・でも相手が愛してくれなかったら・・」
「それは考えても仕方ないだろ!」
というのがアドラー先生の考え方です!
相手が愛するかどうかは相手の課題なので、自分がコントロールすることはできないのです。
課題の分離がまた出てきましたね。
「他者を愛するという自分の課題に集中せよ」
これで、人生の主語が私たちに切り替わります。
まとめ
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- ありのままの相手を受け入れ尊重する
- 競争の世界からさっさと抜け出そう
- 主語を「私たち」にして共同体感覚を育もう
共同体というグループで貢献することが、喜びや幸せ、また自立にもつながります。
この気持ちを育てる第一歩が、「他人を愛すること」。
勇気がいることだけど、それが私たちの幸せにつながっています。
一緒に『幸せになる勇気』を出してみませんか?