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アドラー心理学

アドラー心理学「嫌われる勇気」を子育てに生かす3つのポイント

こんにちは。
「アドラー心理学に学ぶハッピー子育てブログ」をご覧いただき、ありがとうございます。

さて、このブログをご覧になっているあなたは、「嫌われる勇気」という本を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

なかなか刺激的なタイトルがつけられたこの本は、哲学者である岸見一郎さんと、フリーライターである古賀文健さんの手により、2013年にダイヤモンド社から発行されました。

その後、2019年11月の増刷をもって、累計発行部数200万部、海外で出版された翻訳版も含めると世界累計発行部数は462万部を突破した大ベストセラーです。

この本の出版により、世界的には、フロイト・ユングとならび、「心理学の三大巨頭」と称されながらも、日本では知名度が高いとは言えなかったアルフレッド・アドラーの名前が、広く日本でも知られるようになりました。

この本の最大の特徴は、「哲人」と「青年」との対話により物語のように進んで行く「対話形式」をとった点にあります。この対話形式は、古代ギリシアの哲学者ソクラテスの考え方を紹介したプラトンの「対話篇」が有名ですが、「嫌われる勇気」も、対話形式をとることで、心理学を勉強のように学ぶのとは違う、読むたびに新たな発見がある素晴らしい一冊に仕上がっています。

今回は、この「嫌われる勇気」についてご紹介したいと思います。

 「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え」とは?

「嫌われる勇気」では、「幼いころから自分に自信が持てず、出自や学歴、さらには容姿についても強い劣等感を持っていた」青年が、アドラー心理学を学んだ哲学者である「哲人」を訪問するところから始まります。

このアドラー心理学を学んだ「哲人」は、悩める「青年」に対し、フロイトによって提唱された問題の原因を「過去」に求めるトラウマ論(原因論)を否定(第一夜「トラウマを否定せよ」)して見せます。

そして、劣等コンプレックスの要因となる「優越性の追求」を捨て去ること(第二夜「全ての悩みは人間関係」)や、承認欲求を否定し「課題の分離」を行うべきである(第三夜「他者を課題を切り捨てる」)と、アドラー心理学における対人関係の考え方を教えて行きます。

そのうえで、アドラー心理学が対人関係のゴールと位置づける「共同体感覚」について説明を加え(第四夜「世界の中心はどこにあるか」)、人間は「他者貢献」を行うことで幸福になれる(第五夜「「いま、ここ」を真剣に生きる」)と諭すのです。

この対話を通じ、当初はアドラー心理学に懐疑的であった青年も、「世界はシンプルであり、人生もまた同じである」と新たな勇気を持って前向きな人生を送ろうと決意する。
ここで物語が終わります。

お伝えした通り、全編にわたり対話形式により語られることで、読むたびごとに新たな発見のある素晴らしい一冊となっていますが、物語のように話が展開することで、「全体像がつかみづらい」という意見もあるようですので、非常にざっくりですが、要点をお伝えしますと…

「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え」を理解する3つのポイント

アドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いかけに対し、「幸福」とは、「貢献感」を感じられることと定義し、「他者に貢献する」ことを追い求める姿勢こそが、人生の意味であると説いています。

そして、「他者貢献」を感じるために、他者を敵ではなく仲間であると見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられる「共同体感覚」を持つことを目標としていますが、この「共同体感覚」を得るためには、以下の3つがポイントとなるのです。

① トラウマや承認欲求を否定し、ありのままの自分を受け入れること(「自己受容」)。
② 自分は自分、他人は他人と割り切ること(「課題の分離」)
③ 他人を信頼すること(「他者理解」)

他者から好かれたい、良く見られたいという意識を捨て、「嫌われる勇気」を持ち、他人は他人、自分は自分と割り切るスタンスと、他人が自分を裏切るかどうかは他人の課題で、「自分は他人を信じるという勇気」を持つ。

こういったスタンスを持ちながら、仕事や、友人関係、家族関係といった他者との関わり(「仕事・交友・愛のタスク」)を持ち続けることで、他者への貢献感を感じ、幸福になれると説いているのです。

仕事における人間関係では、常に、「よく見られたい」「よく評価されたい」と思いがちで、ついつい他人の目を気にしがちになって落ち着かない気分になったりしますよね。他人の目を気にしてばかりですと、いずれ精神的にまいってしまいます。

また、家族における人間関係だったりすると、より身近に感じてしまうために、自分以外の家族の問題を自分のことのように考えて辛くなりがちです。特に、子育てでは、子供が成長するにつれて様々な問題を抱えるたびに、ふさぎ込んでしまうことも多いのではないでしょうか。

でも、アドラー心理学は、「嫌われる勇気」を持つことで「他人は他人、自分は自分」であると割り切り、一方で、他人は自分を裏切るかもしれないが、自分は他人を信頼するのだ・貢献するのだというスタンスを持ちえた人こそが幸福になれると説いているのですね。

いかがでしたでしょうか。

ぜひ、あなたも「嫌われる勇気」を手にとってみてください。日々の人間関係や子育てが変わってくると思いますよ。