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子供の貢献感を育てる2つのポイント│アドラー心理学による子育て

アドラー心理学に学ぶハッピー子育てブログをご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、子育てに役立つアドラー心理学の考え方をご紹介しています。

アドラー心理学では、「共同体感覚」を得ることを「対人関係のゴール」であると教えています。この「共同体感覚」とは、各人が自分らしくいられ、お互いに協力しあえる関係を、周囲の人たちと相互に築けている状態を指します。

子育てにおいても、子供の共同体感覚を育て、最終的に自立させることは、大きな目標になると思います。

今回の記事では、子供が共同体感覚を掴むうえで大事な「貢献感」を育てるための2つのポイントをご紹介したいと思います。

目次

子供の貢献感を育てるうえで大事なこと

貢献感とは何だろう?

貢献感とは、「自分は誰かの役に立っている」と実感できることを指します。貢献感を持つことで自分に価値が感じられ、その結果、共同体に積極的に貢献して行こうという勇気を持つことができるようになります。

ここで大事なことは、自分が「貢献している」という実感を持つことが大切なので、決して他者から強いられたものであってはなりません。

子供の貢献感を育てるために大事なことは?

では、子供が貢献感を持つために子育てで大事なことはなんでしょうか?

子供の貢献感を育てるうえで大事なことは、親が感謝の気持ちを示すことです。

子供が手伝ってくれた時など、「ありがとう。助かったよ」と伝えるのです。

また、何か特別なことをしたときでなく、存在それ自体が親にとって喜びであり、生きているだけで貢献しているということを伝えられれば、子供は自分への価値があると思え、その結果、自分の課題に勇気を持って取り組めるようになります。

アイ(I)・メッセージを活用しよう!

アドラー心理学では、こういった「私」を主語に感謝を伝える言葉は、「アイ(I)・メッセージ」と呼ばれています。

自らを主語とする事で、相手の結果や行動の良し悪しではなく、相手の存在そのものに言及出来るようになります。

これにより、相手を認めていることや、挑戦した事自体を認め、それに対して労ったり激励したりできるようになりますので、「アイ(I)・メッセージ」を活用することは貢献感を育てるうえで、とても大切です

ちなみに、この「アイ(I)・メッセージ」は、子供に対して感謝を伝える時だけでなく、子供に対し行動を改めるように促すときも有効です。

私は、そういうことをされると悲しい。
私は、そういうことをされると気分が悪い。
私は、そういうことをされると心配になる。

これらのメッセージの特徴は、自分の感情を相手に伝えるだけで、判断はいったん相手に任せることにあると言えます。

相手の行動まで制限をせず、あくまで判断をゆだねている点で、相手を尊重したコミュニケーションとなりやすくなります。

「アイ(I)・メッセージ」を使って伝えたあなたの気持ちを通じることで、子供は人に感情があることを学びますし、私を主語にすることで、それに応じて判断するのはあなた(=子ども)ということになり、課題の分離の観点からもとても有効となります。

子供の貢献感を育てるうえで避けるべきことは?

「ほめる」のは良くないこと?

反対に、子供の貢献感を育てるうえで、避けるべきなのは、どのようなことでしょうか?
それは、子供を「ほめる」ことです。

子供はほめて育てようというのは、一般的には良い教育方法とされていますので、少し戸惑ってしまいますよね。でも、「ほめる」ということばの裏側にあるものを冷静に考えてみる必要がありそうです。

「ほめる」ということは、相手を評価する意識が潜在的に隠れていますから、子供をコントロールしようとする縦の意識が隠れていると言えます。

それに、子供は親に褒めてもらうことを前提に行動するので、いつの間にか、親の承認が得られないものには行動を起こさないという消極的なスタイルを生んでしまうことにも繋がります。

ユー(YOU)・メッセージを避けよう!

ちなみに、「あたなはこうすべき」ということばは、先程のアイ(I)・メッセージとは反対でユー(YOU)・メッセージと呼ばれています。

あなたは、お手伝いを頑張ったね。
あなたは、テストで100点が取れて偉いね。
あなたは、こんなことをして、いったい何を考えているんだ。

どれも相手を支配する表現になりますし、「あなた」を主語にするために言い方が強くなってしまいます。「課題の分離」が出来ているとも言えませんので、特に反抗期にある子どもに対しては、更なる反発を招いてしまう傾向があります。

まとめ

今回の記事では、共同体感覚を得るためには貢献感を感じられることが重要であり、そのために大事なこととして、以下の2点をご紹介しました。

  • 子供に対しアイ(I)・メッセージを中心として感謝の気持ちを伝えること。
  • 子供に対しユー(YOU)・メッセージで褒めることは望ましくないこと。

子育てでイライラしているときには、ついつい感情をぶつけてしまいがちですが、長い目で見たときにアイ(I)・メッセージを中心とした方が、子供の貢献感が育ち、それによってより積極的に世界へ関与しようという自主性を育てることに繋がります。

ぜひ、試してみてください。