かつて「褒める子育て」ブームが起きて、
叱るよりも褒めることで子ども達の良いところを伸ばしていこう、という考え方が一般的にも広まりました。
ですが、褒めない子育ての仕方をご存じでしょうか?
アドラー心理学では、褒めずに「勇気づけ」をした方が良い教育になるという考え方です。
今回は、褒める子育てのデメリットとアドラー式子育ての勇気づけについてご紹介します♪
目次
褒める子育てのデメリット
褒めることの、何がいけないの?
まず、ここの疑問をなくしていきましょう!
褒める=この行為自体が上から目線?
自分より立場が上の人は、褒めませんよね?
例えば先生や自分の先輩を、あなたは褒めますか?
褒めないですよね。
褒める行為は上下関係がそもそもある前提で、上の人が下の人を評価することです。
親と子に上下関係を持たせてはいけません。
なぜ子どもを、褒めるのでしょうか?
あなたは、どのような事を考えて子どもを褒めていますか?
「まさかできるとは思っていなかった」
「褒めたら、もっとできるようになるんじゃないかな」
「褒めたら、もっとやってくれるんじゃないかな」
このような事を一度でも考えたことはありませんか?
やればできるじゃん!という考えからくる褒め方です。
ですが、この褒め方をされて自分だったら嬉しいですか?
自分に置き換えたら、馬鹿にされているような気がしませんか?
子どもは、いつまでも子どもではありません。
すぐに、大人のように感じてしまうようになります。
この褒め方はどうですか?
「○○ちゃんはえらいから、○○してみたら?」
「○○できるようになったら、みんなに凄い!って言われるよ」
とりあえず、褒めといて・・○○させよう。という親の気持ちが見え見えですよね。
子どもが褒められて、嬉しくなった気持ちを利用して、
純粋な子ども自身の心を、親が操っているようにも見えませんか?
こちらも、自分に同じ言い方されたらイラっときませんか?
子どもだって、関係ありません。
最初は、それで上手くいくかもしれません。
ですが、すぐに「それ言ったらするって思ってる?」と子どもは感じてしまうでしょう。
褒めるとこうなってしまった
褒めないと、やらなくなるパターン
「褒められるからやる」ようになり、褒める人がいないときにはやらなくなります。
褒めてから、ご褒美あげるからパターン
褒めて、ご褒美あげるからパターンは、ルーテイーンのようになってしまいます。
いつも必ず、「褒めてから、ご褒美は○○あげるよ!」では、
毎回、同じご褒美では子どもは納得しなくなりエスカレートするとキリがなくなります。
ご褒美なしでは何もしない子どもになってしまいます。
難しそうなことは、怖くてできないパターン
褒めてばかりいると、子どもにとっては新しいことなどにチャレンジする際、
「失敗したら褒めてもらえないからしたくない。」
「得意なことしかしたくない。」
苦手なことを避けてしまいがちになってしまいます。
何でも聞かないと、行動できなくなるパターン
親に1つ1つ聞かないと行動できなくなります。
自分がしたいかしたくないかではなく、
常に親に褒められる子、怒られないように行動する子に。
毎回親の言う通りにすれば間違いがないと思うようになり、自立心が育ちません。
怒らないことも大切
子どもに感情的に怒ったり、嫌味を言ったりすることもやめましょう。
例えば、子どもが部屋の片付けをしないとき、
「片付けしなさいって言ったよね?どうしてしてないの?もういい!」
と怒鳴ったり、親が怒りながら片付けをしたりすることは、
「勇気くじき」という行動に当てはまり、
子どものやる気を失わせたり、考える機会を無くしてしまうことに繋がります。
勇気づけって何?
勇気づけとは、子どもを評価するのではなく、共感し一緒に寄り添うことです。
子どもがお手伝いをした際に、子どもに対して
「えらい~!すごいね!」と褒めないで下さい。
褒めずに、「ありがとう!嬉しい!」と感謝の気持ちを伝えてみて下さい。
これが勇気づけに繋がります。
勇気づけの言葉をかければかけるほど、
子どもは、自分のした事が人の役にたった!嬉しい!と
自分の喜びになり、やがて人に感謝されたり褒められたりしなくても
子ども自身が考えて、行動を起こすようになっていきます。
毎日嬉しい気持ちや感謝の気持ちを伝えましょう
何かが特別にできたときだけ褒めるのではなく、
嬉しかったことを毎日、口に出してみましょう。
些細なことを当たり前にせず、積極的に見つけましょう。
例えば、
「毎日お皿洗いを手伝ってくれて、すごく助かっているよ」
「(晩ご飯を)残さず、綺麗に食べてくれてありがとう」などと
些細な行動に注目し、勇気づけることが大切です。
まとめ
- 子どもに対する「上から目線」を捨てましょう。
- 子どもと上下関係ではなく横の関係をつくりましょう。
- 褒めずに、勇気づけを意識しましょう
- 怒ってしまうと勇気づけには逆効果
- 毎日、何か嬉しかったこと等を伝えるだけで勇気づけができる
最初は褒めずに、勇気づけをすることって難しいと思いますが
だんだん慣れてくると自分もすごく楽になりますよ♪
まずは、今日1つでもお子様に嬉しかったこと等を伝えてみて下さいね!