アドラー心理学をわかりやすく解説した「嫌われる勇気」は、ビジネス、自己啓発、教育に広がり、大ヒットしました。
今日はその中から褒めない子育てについて貴方と見ていきましょう。
目次
叱らない、褒めない子育てとは
アドラー心理学では叱らない子育てを強く勧められます。
一昔前は厳しく叱ることが子育ての主流でしたね。
今では厳しい躾けは虐待だと言われるかもしれませんね。叱って育てるは
動物の調教と同じだと言われます。
アドラー心理学では褒める子育ても否定されます。褒めることは
「能力のある人が能力のない人を評価すること」だと。
叱ることも、褒めることも無意識に上下関係を作り、相手を操作していることになるんですね。アドラー心理学は対人関係はすべて横の関係を結ぶことを勧めます。
横の関係とは
お母さんが手伝ってくれた子供に対して
「お手伝いができたね。えらいね。」は縦の関係
「お手伝いをしてくれてありがとう。」は横の関係
子供にも大人に対するのと同じように尊重して横の関係で付き合っていくことを教えられます。子供は未熟で経験も少ないけれど、子供の存在をリスペクトすることが大切です。
例えば子供がスーパーの床に寝そべって要求を通そうと泣き叫んだ時
貴方は困って怒ったり、すぐに、お菓子を買って泣き止ませようとしませんか?
これは人前で泣けば、親は望みをかなえてくれると子供に思わせてしまうことになります。子供が親をコントロールしようとしてるんですね。
そんな時は静かに子供に丁寧に「そんなに泣かないでいいから言葉でお願いしてくれる?」と尊重する姿勢で伝えます。3歳を過ぎれば「お菓子を買ってくれるとうれしい」と言うことができます。
適切な方法を知らない子供に言葉で伝えるやり方を教えることになります。人との良好なコミュニケーションの取り方を小さい時から横の関係で伝えていくことが大切です。
子供に毎日指示ばかりしている貴方!私も一緒(笑)たまには子供と世間話をしてみるのはいかが?お説教を一旦中止!友人のように子供の話をひたすら聞いたり、自分の楽しい話をしたりすることで横の関係を築くことができます。結構面白い発見ができます(^^♪
この中で自然に親の価値観を伝えたり、信頼関係を育むことができます。
褒めない子育てとは
叱らないことがいいとは分かるけど・・褒めることもだめなの?
褒めることで子供の良い点を見つけてやる気を引き出すことができるのでは?
と 思いますよね。私たち夫婦も子供には自信をもって生きてほしいと
できるだけ子供を褒めることを繰り返してきました。
なぜ褒めることは駄目なんでしょう?一緒に見ていきましょう!
ほめることはなぜダメなのか?
- 褒めることは上下関係。相手を自分の思い通りにしている
- 褒められるためには他人との競争に勝ち抜かなければならない
- 褒められたくて、褒めてくれる行動ばかりをするようになる
- いつも褒められるとは限らない
- 褒められるとその時だけ自分の価値を強く感じる
- 他人の評価に合わせ自分の感情が不安定になる
- 他人の評価が自分の価値になってしまう
- 褒められないと自分は能力がないと思う
- 褒められないと自分を責めるようになる
長い間続くと自分のしたいことが解らない、自分はだめだという気持ちが大きくなり劣等感に苛まれるようになるとアドラーは教えてくれます。うわーこわいですね。
劣等感がどうしてとれないのか?どうして人と比べてばかりいるのか?どうして人目を気にしてしまうのか?少し見えてきた気がしませんか?
じゃあどうすればいいのでしょう?
勇気づけとは
アドラーは勇気づけをしようとすすめます。
褒めることと、勇気づけとはどんな違いがあるのでしょう?
お掃除を手伝ってくれた時
×えらいね。お手伝い出来て(ほめる)
〇助かった。ありがとう(勇気づけ)
100点を取ってきた時
×100点すごいな(褒める)
〇100点とったの。嬉しい?そう頑張ってたものね(勇気づけ)
50点を取ってきた時
×まあ!勉強が足りなかったんじゃないの?こんな点数じゃだめよ(否定原因探し)
〇(子供の表情を見ながら)頑張ったんだね。くやしいの?今度はどうしたらよくなると思う?一緒に考えようか?(勇気づけ)
褒めるとは評価すること、
勇気づけとは子供の気持ちに寄り添い、子供の思いを引き出していくこと、結果ではなくプロセスを大切にすることです。
褒めればいいと思っていましたが、子供の個性に合わせ子供目線で話を聞こうとすることが大切なんですね。
まとめ
- アドラー心理学の書「嫌われる勇気」は子育てに有効
- 叱らない、褒めない子育てとは子供を尊重し横の関係を作ること
- 勇気づけは感謝を伝えたり子供の気持ちを主体に考えていくプロセス
今回は「嫌われる勇気」から叱らない、褒めない子育てについてまとめてみました。
子供の自立に向け大切に育てていきましょう!