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アドラー心理学

子育てで自己嫌悪に陥らない!アドラー心理学による自己受容の3つのポイント

「アドラー心理学に学ぶハッピー子育てブログ」をご覧いただきありがとうございます。
このブログでは、アドラー心理学の考え方を通じて、子育てをより楽しくハッピーなものにするための考え方をご紹介しています。

さて、子育てをしていると、子供に向かって「どうしてこんなこともできないの」とか、「何度言ったらわかるの」とか声をあげてしまうことがありますよね。
そして、子供の悲しげな顔をみて「はっ」と我にかえり「言い過ぎた…」と悩んだり。

あるいは、本当はもっと家事や仕事、子育てをすべて完璧にこなしたいと思っているのに、子供のお弁当の準備が間に合わなかったり、子供のお迎えに行けなかったりして、毎晩、「なんてダメな私…」と悩んだり。

子育て中は、こういった自己嫌悪にかられてしまう場面が多いものです。
そして、いったん自己嫌悪に陥いってしまうと焦りや不安から、子供や家族に対して余裕を持って接することが出来ず、更に自己嫌悪に陥る。

誰しも、こんな悪循環を経験したことがあるのではないでしょうか?

今回は、こういった悪循環をさけるために、アドラー心理学のとても大事な考え方である「自己受容」についてご説明すると共に、「自己受容」のための3つのポイントをお伝えしますね。

目次

「自己受容」とは?

あなたは「自己受容」という言葉を聞いたことはありますか?

アドラー心理学を学んだことがない人でも「自己肯定」という言葉であれば、よく耳にしたことがあると思います。最近では、「自己肯定」に関連した書籍も多く出版されています。

でも、アドラー心理学では、この「自己肯定」と「自己受容」とを明確に区分しています

アドラー心理学では「自己肯定」は「できもしないのに「わたしはできる」「わたしは強い」と自らに暗示をかけること」とされています。

「自己肯定感を持つために、あらゆる状況を前向きにとらえよう」とか、「自分のことを好きになるために自己肯定の言葉を唱えてみよう」といった「とにかくポジティブになろー」系の考え方ですね。

でも、この方法って、最初は「私はできる」なんて言い聞かせてみるんですけど、子育てに限らず、つらい状況が続くと、奥底の感情が空回りしだして、「そんなにポジティブになれないよ」と余計に辛くなるんですよね。

アドラー心理学では、この「自己肯定」を、あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸る「優越コンプレックス」にも結びつく発想であり、自らに嘘をつく生き方であるとしています。

自らに嘘をついているから、心理的に楽になれないんですよね。

これに対し「自己受容」は、「仮にできないのだとしたら、その「出来ない自分」をありのままに受け入れて、できるようになるべく、前に進んで行くこと」であるとしています。

例えば、「朝、子供のお弁当を作らなければいけないのに、疲れて寝坊」なんてことありませんか?

こういった状況に直面した時に、「今回はたまたま寝坊してしまっただけで、いつもは起きられるんだ」と言い聞かせて終わってしまうのが自己肯定です。

これに対し、「はぁ、朝起きれなかったよ」と、起きられずにいた自分を受け入れたうえで、「次、起きられるにはどうしたらいいだろうか」と、具体的な対策などを考えられるのが「自己受容」になります

「自己肯定」が力強い言葉で自分を励ますだけなのに対し、「自己受容」は、まず現実を受け入れて、自分の理想と現実のギャップとを埋めるために、どうすべきかと言った点に目が向けらる落ち着いた状態ととらえてもいいと思います。

「自己受容」のための3つのポイント

では、「自己受容」をするために、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
自己受容のための3つのポイントをご紹介したいと思います。

  1. 周囲の目を気にするのでなく、自分自身に意識を向ける。
  2. 何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかに目を向ける。
  3. 変えられるものと変えられないものを見極める。

1つ目は「周囲の目を気にするのではなく、自分自身に意識を向ける」ということです。
アドラー心理学では、この周囲の目を離れる姿勢を、「嫌われる勇気」と呼びました。

周囲の目を気にし始めると、ずーっとそれに関心が向いてしまい思考がグルグルと回ってしまうことってありませんか。結局、「周囲がどう思っているか」は想像するほかなく、結論がでないんですよね。

まずは、勇気を持って周囲がどう思うかは気にしないこと、自分自身に意識を向けることで自己受容しやすくなります。

2つ目は「何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかに目を向ける」ということです。あれも欲しいこれも欲しいと、ないものねだりをするのではなく、自分が既に持っているものをどうやって生かして行くか考える姿勢。

そして、3つ目が、「変えられるものと変えられないものを見極める」ことです。

この2つ目と3つ目は関連していて、これらが、アドラー心理学のもう1つの重要な考え方である「課題の分離」という考え方にも繋がって行きます。

私たちは、「何が与えられているか」について、変えることはできません。
でも「与えられたものをどう使うか」について、自分の力で変えて行くことができます。
だったら「変えられないもの」に注目するのではなく「変えられるもの」に注目し、勇気を持って変えて行こう。

アドラー心理学では、こういった姿勢が自己受容につながると教えています。

まとめ

  • 「自己受容」とは、現状の自分を受け入れて、理想に近づくべく、前に進んでゆくこと。
  •  嫌われる勇気を持って、周囲の目ではなく、自分自身に意識を向けることが大切。
  •  何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかに目を向けてみよう。
  •  変えられるものと変えられないものを見極めて、変えられるものを変える勇気を持とう。

以上が、「自己受容」と、「自己受容」のために大切なポイントになります。

子育ては、子供ごとに異なっていて「正解」がないだけに、他人の目を判断基準にしてしまったり、理想を追い求め過ぎて、自分にも子供にも辛くあたったりしてしまうもの。

もし、そんな場面が来たら、深呼吸をして、ぜひ3つのポイントを思い出してみてください。自己受容することで子供にも周囲にも、より自然に接することができるはずです。