突然ですが、あなたが「所属感」を感じる場所にはどんなものがありますか?
アドラー心理学を学んでいくと、「共同体感覚」や「所属感」という言葉が出てきます。
「所属感を感じる場所…?う~ん、家族くらいしか思い浮かばないなぁ」
という方もいれば、
「家族以外に、最近通っている料理教室でも所属感は感じてるかな」
という方もいるでしょうし、中には、
「所属感って何?よく分からないな」
と様々でしょう。
正直私も、アドラー心理学を学び出した頃は、所属感の意味や、所属感の大切さがイマイチ掴めませんでした…。
ですが所属感について一つ一つ学んでいくうちに、
所属感とは何か、なぜ所属感が大切なのかが分かってきました!
そして、「自分の居場所はちゃんとここにもあるんだ」と胸を張れるようになり、
嫌なことがあっても過度にストレスを抱えることなく、冷静かつ快適に過ごせるようになったんです!
この記事を読んで、あなたの居場所はたくさんあるということを是非感じてみてください♪
目次
アドラー心理学における共同体感覚と所属感
アドラー心理学では、最終的には人生の唯一の幸福である”共同体感覚”を得ることをゴールとしています。
この共同体感覚は、名前の通り”感覚”なので、なかなか掴みにくいものなのです。
この共同体感覚は、要素を4つに分けると理解がしやすくなります。
【唯一の幸福”共同体感覚”を構成する4つの要素】
①所属感ー私はここにいてもいいんだ
②貢献感ー私は人の役に立っているんだ
③信頼感ー周りを信頼できます
④自己受容感ー無理せずありのままの私を受け入れてる
確かに、この4つが完全に満たされていたら人生めちゃくちゃ幸福そうですよね(笑)
そして所属感は、他の貢献感、信頼感、自己受容感の土台となる感覚です。
私はここにいてもいいんだ、私の居場所はここにあるんだと胸を張って言えるからこそ、周りを信頼して、貢献しようという感覚を得られるというわけですね♪
全ての土台となる”所属感”とは
所属感とは、「共同体に対して、私はここにいてもいいんだと思える感覚」のことです。
共同体という言葉がイメージしづらいですよね…。
共同体とは、“自分の居場所”と捉えても大丈夫です!
例えば家族や学校、職場などが共同体にあたります。
アドラー心理学では、人生唯一の幸福である“共同体感覚”を得るためには、この所属感が必須だとしています。
確かに“所属感が幸福に影響する”というのはイメージしやすいですよね♪
「ここには自分の居場所がある」と思える場所では、居心地が良く、素の自分を出せている気がしますし、
反対に「ここには自分の居場所がない…」と感じるような場所では、息苦しくて逃げ出したくなるものです…。
あなたは”絶対に”一人じゃない
ここまで聞くと、中には
「共同体かぁ…。私には共同体なんて家族くらいしかないよ」
と思う方もいるかもしれません
ですがアドラー心理学では、人はかならず共同体に属しており、その数は無数であり無限に大きいとしています。
例えばコンビニで缶コーヒーをひとつ買ったとしましょう。
それだけであなたはいくつもの共同体に属し、共同体に貢献したことになります。
コンビニで料金を支払うことで、そのコンビニのオーナーや従業員に還元されるだけでなく、缶コーヒーのメーカー企業、コーヒー豆を作った海外の人たちなど、さまざまな方たちに還元され、つながっているのです。
あなたは絶対に一人じゃない。
多くの共同体に属していて、さらにはその共同体にとって必ず価値を提供しているんだ。
そういう優しい言葉をアドラー心理学は私たちに投げかけてくれているのです♪
そして人は多くの共同体に属しているとしたうえで、その共同体はより大きなものが望ましいとしています。
どれくらい大きいかと言うと、家族から地域、職場、国家、地球、最終的には宇宙に広がるほどに大きいと言うんです!!
いやいやいやいや、ねぇ。大きすぎるでしょ(笑)
いきなり「宇宙に所属している」なんて言われても1ミリも所属感なんて感じませんよね(笑)
ですがこれに関してはアドラー先生も「普通いきなり宇宙は想像できない」と認めています。
アドラー心理学ではあくまで、目の前の小さな共同体に縛られずに、もっと大きな他の共同体にも属しているんだということ、
そしてそこにおいてもあなたは何らかの貢献をしているんだということに気付いてほしい、ということを言っているのです!
なぜ、より大きな共同体へと意識を向けるべきなのか
では、なぜ人はより大きな共同体へと意識を向けるべきなのでしょうか。
理由は、私たちが目の前の共同体に縛られないようにするためです。
例えば、一日の全てを家族のために費やしているSさんがいるとします。
しかし、家族のために一生懸命頑張っているとはいえ、時には家事に失敗したり、夫とのコミュニケーションがうまくいかなかったりと、なんらかのトラブルが起こることもあるでしょう。
このとき、家族こそが全てで、この家の中でのみ自分の価値を発揮できると思い込んでいるSさんは、家庭に所属感を持てなくなってしまった瞬間、どこにも居場所を感じることが出来なくなってしまいます。
そうなると、異常にストレスを感じてしまい、家事が嫌になったり、ときには子育てをないがしろにしてしまうことにも繋がりかねません。
こうならないためにも、アドラー心理学ではもっと別の、もっと大きな共同体に意識を向けるべきだとします。
なぜなら、家庭の外に目を向ければもっと大きな世界が広がっているからです!
地域のコミュニティもあるでしょうし、何か仕事をされているのであればそれは立派な貢献です。「缶コーヒー」を買うだけでも十分あなたは共同体の一員です。
こうしてひとたび外の大きな世界を知ってしまえば、自分の家庭という共同体は大きな共同体の中のほんの一部でしかないということを実感できるはずです!
もっと別の、もっと大きな共同体に意識を向ける。
そうすることで、目の前の共同体に固執し、その共同体を絶対視してしまうことを回避できる
というわけです!
まとめ
- 所属感は、他の貢献感、信頼感、自己受容感の土台となる感覚
- 所属感とは、「共同体に対して、私はここにいてもいいんだと思える感覚」のこと
- 人は誰しもが共同体に属しており、共同体に価値を提供している
- 共同体はより大きなものに意識を向けてみよう
あなたの居場所は、あなたが思っている以上にたくさん存在しています。
ほら、こうしてブログを読んでくれただけで、あなたは私の読者さまという共同体に仲間入りしました!
この広い世界で、あなたの共同体がたくさん見つかりますように♪