子育てしていると、
「自分が子供の頃はどうだったっけ…?」
と、自身の子供時代を振り返ってみる事ってありますよね。
アドラー心理学では、トラウマを否定しています。
過去の経験によって今の人生が決められたのではなく、自分の人生を選ぶのは自分自身だからです。
トラウマというと、心の傷といったネガティブな意味になりますね。
そこまで深刻な状況では無くても、
自分の過去と照らし合わせたり、比べたりするのは、子供にとってどんな影響があるのでしょうか?
目次
親と子は別の人間!!
自分が子供だった頃、「やっちゃいけない」と言われていたから、
子供にはやらせてあげたい!
自分が子供だった頃、これは買ってもらえなかったから、
子供には買ってあげたい!
こんな風に思った事はありませんか?
実は、私は結構あるんです…。
親が欲しかった物は子供も欲しい!?
自分が子供の頃、母親が忙しい人で寂しい思いをしたから、
「自分の子供には、そういう思いをさせたくない」と思っていたり。
母親側だけでなく、結婚したら奥さんに「専業主婦になって欲しい」なんていう旦那さんとか、居ませんか?
誰だって我が子に淋しい思いはさせたくないですが、それができるかできないかは家庭の事情ですよね…。
ちなみに、私の親は、かなり硬いタイプの人で、「テレビは悪」と考えている節がありました。
その為、私が子供の頃は、親が許可した特定のテレビ番組しか見せてもらえなくて、友達と話が合わなかった思い出があります。
なので、
「私が子供の頃は、好きなテレビを見せてもらえなかったから、子供には好きなように見せてあげよう」
「私が子供の頃は、このお菓子は買ってもらえなかったから、買ってあげよう」
という気持ちで行動したことがあります。
これらは、本当の子供自身を見つめた上での行動だったのでしょうか?
もしかしたら、自分の夢や理想を子供で叶えているだけだったかもしれません。
期待し過ぎは禁物!?
「あなたの為を思って」
と言いつつ、子供に自由な選択をさせないように誘導するのは、
アドラー式子育ての目標である「子供の自立」を妨げるのでNGです。
親の思う通りに子供を動かそうとすると、子供が本来の自分自身の人生を歩む事にならないからです。
「子供が喜ぶと思って買った」
「良かれと思ってやった」
などは、
「あなたの為を思って」
に、似ていると思いませんか?
自分が子供の時に体験した楽しかった事・嬉しかった事を、
我が子に繋いでいくのは、とてもステキな事です。
「子供が喜ぶだろうな〜」
と思いながら、お土産やプレゼントを選んだりするのも、とても楽しい時間ですよね。
自分が楽しくて嬉しかった事ですから、子供も楽しくて嬉しい可能性は大いにあります。
一緒に素晴らしい思い出を作ることが出来るでしょう。
注意が必要だと感じるのは、
もし、子供がそれを気に入らなかったとしたら、否定せずに認めてあげることです。
親の方が、楽しいはず!と決めつけてはいけません。
なぜなら、親と子は違う人間なのですから。
「喜んでくれるはず!」
と、決めつけてしまい、その期待が大き過ぎると、気に入ってもらえなかった時に激しく落胆するハメに…。
例えば、子供の好きな料理ランキングの上位メニューであるはずの、カレーやハンバーグやオムライスを作っても、ぜんぜん喜ばなかった我が子ですが、それはそれで認めてあげる必要がある訳ですね。
(「せっかく作ったのに!」と、ガッカリはします。だって頑張って作ったのですから…。)
「あなたの為を思って」
「喜ぶと思って」
「良かれと思って」
そんな風に、期待し過ぎたり、頼まれてもいないのに与え過ぎるのは、ベストでは無いかもしれません。
親と子、生きる時代が違う!?
与え過ぎとは反対に、自分が子供の頃は無かった物・手に入らなかったものを、
「自分が子供の頃は、無かったのだから、今も必要ない!」
と決めつけるのも、衝突の原因になりそうです。
ちょっと年齢バレしそうですが…、
私が子供の頃は、家庭にパソコンやスマートフォンなんて無かった時代です。
「スマホに子守をさせないで!」
のような注意喚起も当然ありませんでした。
高校生が携帯電話を持とうとすれば、「生意気な!」とか言われた時代です…。
今の子供は、産まれた時からスマホがあって、タブレットがあって…。
ちょっと電車内で静かにして欲しい時などは、幼い子供に、親が自分のスマホを貸すのも当たり前の光景になり、騒ぐ事が迷惑な場所ではやむを得ないという風潮すらあります。
学校の勉強にパソコンやタブレットを使ったりもします。
時代が移り変わるのに、自分の子供の頃と同じやり方では、時代に合っていないかもしれません。
しかし、
「小・中学生に携帯・スマホを持たせるか?」
のような悩みは永遠に続いていくでしょう…。
費用がかかるし、SNSでのトラブルの元にもなるので、持たせたくない気持ち。
そうは言っても連絡をとる必要があったり、GPSなど安全面で有用な機能があるので持たせたい気持ち。
どちらも正解ですからね。
物が豊富な時代ならではの、贅沢な悩みです。
自分が子供の頃とは時代が違うので、今はどうするのが自分達にとってちょうど良いのか、よく検討する必要がありそうです。
まとめ
- 自分が昔、欲しかった物を子供に与えて満足してない?
- 子供が「喜んでくれるはず!」と決めつけると、違った場合にショックが大きい!
- 自分の時代には無かった物が、今の時代を生きる子供にとっては必要なものかもしれない!
決めつけない、というのは、子供の自由な選択や感情を認めるのと同時に、自分の感情を穏やかに保つ為に役立つと思います。
与え過ぎにも注意です。
子供の喜ぶ顔が見たい一心で、ついオモチャを買ってしまう、親心。
もしかしたら、部屋が片付かないのは、子供のせいではなくて親のせいかもしれません…!?