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アドラー心理学

アドラー式子育て|共同体感覚が無いと幸せになれないって本当?!

「共同体感覚」とは、アドラー心理学における特に大切な概念です。

アドラー心理学によるカウンセリングでは、共同体感覚を育成することをゴールとして設定されるほどです。

アドラー式子育てのゴールである「子供の自立」においても、この共同体感覚が必要と考えられています。

目次

共同体感覚とはどんなもの?

共同体感覚について、まったく初めての人に説明することは難しい。それは、ちょうど、実際に、自転車もなく、また、自転車に乗ったこともない人に、自転車に乗るということについて説明するようなことだからである。
引用:Wikipedia

Wikipediaで、共同体感覚の説明は、このような書き出しで始まります。

「説明するのは難しい!!」
という事がわかりました…。

なんと、共同体感覚は、アドラー本人がはっきりと定義していないのです!

ということで、共同体感覚についてはさまざまな解釈がなされています。

共同体感覚をかみ砕いてみよう!

自分なりに共同体感覚を理解するため、まずは「共同体」「感覚という2つの言葉に分解してみました。

共同体とは?

「共同体」とは、人の集まりです。
欧州共同体のような国家レベルの関係から、もう少し身近な地域社会、学校、職場、血縁、さらにインターネット上のコミュニティまで、幅広い意味をもっています。

アドラー心理学における「共同体」の、最も小さい単位は「“わたし”“あなた”」とされています。

そして、アドラーの考える「共同体」には、なんと過去から未来・動植物・更には宇宙全体までが含まれているのだとか!

感覚とは?

「感覚」とは、味やニオイなどの刺激を感じ取ることや、ある物事を美しいと感じるかどうかなどの心の動き気分雰囲気の事です。

暑い・寒いの感じ方が人それぞれ違うように、「感覚」とは、人によって感じ方が違うものです。

共同体感覚はどうしたら得られるの!?

人は誰かと関わらずには生きていけません。
例え望まなくても共同体に所属しているのです。

親子も宇宙も共同体!?

アドラー式には、「”わたし“と”あなた“」さえ居れば、人は何かしらの共同体に所属している事になります。

子育てにおいては、まず「”“と”“」という最小の共同体が存在します。
他の家族も居れば、「家庭」という少し大きな共同体にも所属します。

幼稚園・保育園、学校に通うようになれば、その団体は所属する共同体となります。

これを、だんだん大きなスケールにしていくと、地域に所属し、日本という国に所属し、
地球…太陽系…銀河系…宇宙…と、果てしなく広がっていくのですね!

共同体に貢献すると幸せになれる!?

自分の利益ばかりを優先し、他者から与えられる事・搾取する事を繰り返していると、共同体にとっては不利益となります。
単純に、周りからは嫌われますよね。

また、自分以外の他者が敵だとしたら、このような共同体には居場所がありません。

共同体から搾取したり、敵対したりすると、自分の生きていく居場所が無くなってしまうのです。

なので、自分の居場所である共同体の為に貢献してこそ、本当の意味で幸せになれると考えられています。

「共同体」と言うと難しく感じるので、「家庭」に置き換えてみてください。
家庭共同体のひとつです。

家庭は、安心できる居場所です。
もし、家の中に敵がいたら、とても不快な場所になってしまいます!
自分だけでなく、家族みんなで幸せに暮らしていきたいです。

家庭以外の共同体も、これと同じと感覚です。

共同体感覚は生まれた時からある!?

アドラーは、人は「共同体感覚」を生まれつき持っていると考えているそうです。

引用では、自転車を例にしていました。
自転車は、持っているだけでは乗れるようになりません。
自転車の構造について、たくさん勉強したとしても、乗れません。

実際に自転車に乗って、練習する事が一番の近道です。

共同体感覚も、生まれつき持っているけれど、実際に行動し、失敗と練習を繰り返さなければ、育っていかないのかもしれません。

「ありがとう」は共同体感覚を育てる!?

共同体の中で、「与えられる」のではなく、「与える」ことによって感謝される経験が、共同体感覚を育てるそうです。

「感謝されて嬉しいと感じる事」そのものが共同体感覚であるとも言われています。

親子共同体です。

未熟な赤ちゃんとして産まれてくる子供は、しばらくは親から与えられる経験しか積んでいません。

赤ちゃんの頃はそれが普通ですが、成長してもずっと与えられる経験しかなくて、それが当たり前になっていると、共同体感覚は育たないと言えるでしょう。

例えば、子供がお手伝いをした時に親から「ありがとう」と言われる事は、共同体貢献し感謝される経験の1番小さな形ではないでしょうか。

まとめ

  • 共同体感覚は、明確に定義されていない
  • アドラー式の共同体は、「わたしとあなた」や「親と子」など最低2人いれば成立する
  • 共同体感覚は生まれつき持っているが、実際に行動して育てる必要がある

「全宇宙が幸せに!」のような壮大な思想と、日常的に向き合うのは、正直、私はしんどいです…。

アドラー心理学がマイナーだったのは、このあたりが理由なのでは?と思ったり思わなかったり!?

もちろん、この世のすべてが幸せになれたら理想的ですけどね。