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アドラー心理学

アドラー心理学の子育てで、褒めないのはなぜ?褒めてはいけないの?

以前は、子供を「褒めて伸ばす」という教育を多くの育児の場で推奨されていました。
ですが、近年では「”褒める”という事が、本当に子どもにとって良いことなのか?」
という声も、よく聞かれるようになりました。

子どもは、親に褒められたいと思う習性があります。
「褒めて伸ばす」という教育のメリットは
例えば親に褒められると子どものやる気はUPし、次も頑張ろう!となることです。

では逆に「褒めて伸ばす」という教育のデメリットは、どのような事だと思いますか?
そして、褒めずに子どもにやる気を出させる方法をご存じでしょうか?
今までの褒めて伸ばす子育てとは全く違う
新しい”子どもを褒めない子育て”を今回はご紹介します♪

目次

子どもの人格や性格は10歳頃までに形成される

子どもは生まれてから10歳ぐらいまでに 自分の“ライフスタイル設定” をします。
小学校低〜中学年までの間に親、友達、兄弟、友達関係から
どんな影響受けてきたかでキャラクターが変わってくると言われています。
この間が子どもにとって、非常に大切な時期になります。

なぜ、子どもを褒めてはいけないのか?

親と子どもが対等な立場じゃない

褒める行為は、基本的に上から目線です。
当たり前ですが、上司などの目上の立場の人を「褒める」ことはまずないですよね。
褒める行為は、相手との間のタテの上下関係を前提に、
立場が上の人が下の人を評価する行為とも言えます。

”心理学の3大巨頭”と称される1人が、
アルフレッド・アドラー(1870-1937没)という人物で
アドラーはウィーン郊外に生まれ、オーストリアで著名になり
晩年はアメリカを中心に活躍しました。

アドラーが築き上げたアドラー心理学では、
「人間はすべて平等で、人間としての価値に上下はない」と考えています。

つまり、小さな子どもであっても、大人と平等であり、
上下関係があってはいけないということです。
褒めることは、子どもを下にみている行動に等しいと言えます。

褒められるためでしか、行動できない子どもに

アドラー心理学では、
「褒めることは相手の自律心を阻害し、
褒められることに依存する人間をつくり出してしまうことになるから」だと言います。

「もう一度褒められたい」と願うことは、すなわち褒められることへの依存であり、
褒められることばかりやろうとする姿は、自律性を欠いた状態と言えます。

裏返していえば、人を褒めるという行為は、
相手の自律性を奪って、コントロールしやすい都合のいい人間に
仕立てようとしている行為だということになります。

本番に強い子は「褒めて伸びる子」ではない

土壇場で「逆転できる子」の多くは、「本番に強いタイプ」です。
聞き分けがよくてかしこい子であれば、親は自然に褒める機会も多くなり
本人は勝手に自信をつけて、更に伸びるようになります。
いわゆる「褒めて伸ばす」教育が成り立ちます。

ですが、逆に聞き分けがよくてかしこい子ではなく
調子に乗ってふざけやすかったり、うっかりミスが多かったりすると
親は叱ったり小言を言ったりする機会が増えます。

しかし、親がこの場合に「褒めて伸ばす」教育を実践してしまうと
「褒めて伸ばさなきゃ」と叱ることを我慢し
そのまま叱ることや注意することもないまま、やがて子どもは大人になっていきます。

注意すべきときに、結果甘やかされて育った子どもは
いざという時に、実力を発揮できません。
叱られずに甘やかされた環境では、いざ勝負という時に
結果を出せるタフなメンタルは育ちません。

本番に強いタイプは、実は後者の調子に乗ってふざけやすかったり、
うっかりミスが多かったりする子どもなのです。
そして大切な事は、その際に親が注意すべきときにきちんと注意することなのです。

褒めることは、子どもの勇気くじきをしている

勇気くじきとは、困難を克服する活力を奪うことです。

アドラー心理学では、人を育てるには「上から評価して褒める」のではなく、
「横から勇気づける」ことが有効だと考えます。
褒めることの正体は依存心を育て自律性を奪うという意味で「勇気くじき」と言えます。

褒めずに、やる気を出させるには?

大切なのは、「勇気づけ」です。

勇気づけとは、困難を克服する活力を与えることです。

具体的に、勇気づけってどうやるの?
難しいんじゃない?と思ったかもしれませんが
全然難しくありません!^^

簡単にできる勇気づけの方法をみていきましょう♪

①子どもの進歩や成長を認めてあげて下さい

他人と比べる事なく、昨日の子ども自身と今日の子ども自身を比べてみてください。
何か少しでも成長していることはありませんか?

些細な事でもいいのです。必ずあるはずです!
例えば、”昨日よりも早くご飯が食べられた!”
”昨日よりも手が綺麗に洗えるようになった!
こんなちょっとした事が勇気付けに繋がります。

②子どもの失敗を許容してあげてください

子どもが失敗したときには、頭ごなしに叱ったりせず
どうして失敗してしまったのか、次はどうすれば失敗しないかを
親子で考えてみましょう。

失敗しても解決策があることを知っている子どもは
何事にも恐れずチャレンジできる子どもに育ちます。

③褒めずに感謝して喜ばせよう

褒めるよりも大切なのは、感謝することです。
「えらいね!すごいね!」と褒めるよりも、
「ありがとう!嬉しいわ!」と感謝するのです。

子どもは他者に貢献する喜びを覚え、自分から相手を喜ばせる行動をとるようになります。

まとめ

  • 褒めることは、上から目線。子どもとは常に対等な関係で。
  • 褒める事は、メリットもあるがデメリットもある
  • 褒めないことで、困難を克服する力が身につく

褒めて伸ばす教育も、もちろん素敵な考え方ですが
”褒める”ことを多用すると、子どもにとってマイナスになる場合もあるのです。
褒めて伸ばす教育ってどうなのかな?と疑問に思った時には
是非アドラー心理学を参考にしてみて下さいね!