アドラー心理学に学ぶハッピー子育てブログ

自己肯定感を高めるために注意すべき3つの事│アドラー心理学による子育て

2019年6月に内閣府から発表された「子供・若者白書(全体板)」によると、日本の若者の自己肯定感は、諸外国の若者に比べて低い傾向にあるそうです。

日本の若者は、諸外国の若者と比べて、自分自身に満足していたり、自分に長所がある
と感じていたりする者の割合が最も低く、また、自分に長所があると感じている者の割合は平成25年度の調査時より低下していた。(「子供・若者白書」 4頁より引用)

自分自身に満足していたり自分には長所があると思ったりするなど、自身を肯定的に捉えている若者の割合が低い傾向にあり、こうした自己肯定感の低さには自分が役に立たないと感じる自己有用感の低さが関わっている点に、諸外国の若者にはみられない日本の若者の独自性がみられる…(「子供・若者白書」 30頁より引用)

「そんなの無理だよ….」
「どうせ僕(私)なんて….」

お子さんが自己肯定感が低いととれるような発言をすると、親は心配になってしまいますよね。

今回は、子供の自己肯定感を高めるうえで、親が気をつけるべきことについてご紹介いたします。

目次

自己肯定感とは?

自己肯定感とは、自分の存在を肯定的に受け止められる感覚のことです。

「自分には価値がある」
「自分は大切な存在だ」

このように自分を受け止められる人は、感情が安定し、人生で起きるさまざまなことを、ポジティブに捉えることができます。

反対に、自己肯定感が低い人は、常に「自分はダメだ」という感情にとらわれてしまい、日々の生活でおこる出来事をネガティブに捉えてしまいがちです。

その結果、物事へチャレンジする意欲が低下してしまいます。

自己肯定感の低い子供に見られる言動

アドラー心理学では「自分に価値があると思える時に人は勇気を持てる」としています。

自己肯定感の低い子供は、アドラー心理学でいう「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」の感覚が十分に育っていない状態とも言え、何かにチャレンジする勇気が持てていません

「どうせ僕(私)には無理だよ….」

といった、消極的な言葉を口にすることが多くなり、何事にも積極的にチャレンジしなくなる傾向が見られます。

また、自分に自信がないことから、他者との関わりも苦手で、自分の思うことがすぐに感情うを爆発させてしまうような場合もあります。

子供の自己肯定感を高めるため心がけるべき3つのこと

残念ながら、親が、子供に対し暴力をふるって虐待したり、子供に上手く愛情を示せず育った子どもは、自己肯定感が低くなります。

一方で、子育てや、教育に熱心な親のもと、愛情をかけて育てられても、自己肯定感が低い子どもはたくさんいます。

どのようなことに気をつけるべきでしょうか?

子供の感情を受けとめること

子どもが泣きながら、悲しかったことや悔しかったことを伝えてきた時、

「いつまで泣いてても変わらないよ」とか、
「悔しいなら、今度からこうしたらいいんじゃない」

と子供に対して、感情を否定したり、解決策を示していませんか?

このような言動は、子供の自己肯定感を低くすることに繋がってしまいます。

まずは、

「それは悲しいね」とか、
「悔しいんだね」

子供の感情を受けとめ、共感を示してあげてください

これにより、子供は、自分がありのままの感情を出しても良いんだということを経験として学んで行きます。

比べるのを止めること

「お兄ちゃんは、簡単にできたのにね」
「クラスの子は、みんなできるんでしょ」

子供の競争心をあおり、やる気に繋げようと、兄弟や友人と比べてしまうことがあるかもしれません。

でも、特に小さい子供にとっては、比べられた相手よりも「自分は劣っているんだ」という気持ちになり、自己肯定感が低くなってしまいます。

「前よりもテストの点があがったね」
「逆上がりできるようになったね」

子育てにおいて比べるべきは、過去の本人です。

できないことに目を向けるのではなく、できるようになったことを拾いあげ、子供に声をかけてあげましょう

失敗に対して怒るのを止めること

子供がお手伝いをしたいと言いだした時、少し難しいと思いつつやらせると予想通り失敗。

かえって仕事が増えてしまった…

そんな時、

「だから、まだできないよって言ったよね!」
「何をしているの!」

感情的な口調で責めたり、失敗したことに対して怒ったりしていませんか?

子供は、自分なりに反省しているもの。でも、親が責めるような言動をしてしまうと、必要以上に委縮し、自己肯定感を低くすることにつながってしまいます。

そのような時は、とても難しいことですが、いつも以上に冷静でいることを心掛けて、

「できなかったけど、一生懸命チャレンジして立派だよ!」
「今回はできなかったけど、次やるときにはどうしたら上手く行くかな?」

と、できなかった事実については認めながらも、チャレンジした姿勢や、どのような点に注意すれば上手くできるか考えさせる言葉をかけてあげてください(とても難しいことはよくわかります…)。

挑戦する意欲を失わず、失敗から学びとる大事な力を養うことができます。

まとめ

今回の記事では、以下の点についてご説明しました。

お子さんへの接し方のひとつひとつを工夫することで、お子さんの自己肯定感が高まります。

その結果、お子さんが勇気をもって、人生をより充実したものにしてくれたら素晴らしいですね。

 

 

 

 

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