高校生になると、思春期・反抗期の特徴である反発や扱いにくさは、だんだん落ち着いてくるようです。
幼児の頃と違って手がかからなくなり、ちょっと淋しく感じることも。
でも、それは自然な事です。
高校生には、自立が求められます。
子育てのゴールは、「子供の自立」なのです。
目次
高校生における「課題の分離」ポイント
高校は義務教育では無い!
最近は多くの子供が高校へ通っています。
無償化により、ほとんど義務教育の延長線上と言えます。
しかし、小・中学校とは決定的に違うのは、義務教育ではない事です。
高校は中学よりも楽しいかも!?
中学生では不登校が増える事が問題視されていますが、高校生になると不登校がだんだん減ってきます。
「高校デビュー」と表現すると、あまり良くない印象かもしれません。
でも、そんな風にガラリとイメージを変える事だって、よくある話なのです。
中学生が面白くなかった子でも高校生になると楽しく過ごせる可能性はあります。
(もちろん、その逆もありえますが。)
「楽しい」まではいかなくても、「まあまあ」くらいにはなるかもしれません。
そして、1年生より2・3年生の方が楽しいかもしれません。
2年生からは文系・理系にコースが分かれ、さらに選択科目もあったりして、方向性の似た生徒が集まります。
修学旅行は2年生が多く、体育祭や文化祭などの行事が盛り上がるのは3年生です。
なので、もし高校生になった瞬間から「楽しい!」と感じなくても、落胆せずにいて欲しいと思います。
欠席し過ぎると留年する!?
高校生になると不登校は減りますが、ゼロになる訳ではありません。
もし、高校生になっても、ぜんぜん楽しくなかったら…?
そもそも高校って、「楽しいから行くところ」では無いですね。
行くか行かないかは、子供の課題。
勉強するかしないかは、子供の課題。
進級・卒業するには単位が必要です。もし単位が足りなければ留年します。
そうなると最終的に困るのは子供自身であると、本人もわかっているはずです。
しかし、いくら相手が高校生で、「他者(子供)の課題」に踏み込まないとはいっても。
何もせずに放っておくことが「課題の分離」とは思いません。
そんな時の親の課題は、他の選択肢にも目を向けてみる事です。
今の環境が合わないだけで「高校には行きたい」という意思があるなら、留年(中退)しない方法はあります。条件さえ満たせば転校も不可能ではありませんし、通信制という選択肢もあります。
現状ツライ時って、気持ちに余裕が無くなっているはずです。
子供が「いつか自立する」ことを前提に、余裕を失わなず視野を広くもっておく事が、親ならではの目線なのです。
進路を考えなければならない!!
高校生は現実的
大学・専門学校などへの進学する生徒が半数を超えていますが、高卒で就職する場合も少なくありません。今の時代、「有名な大学を出たからといって将来安泰という訳でもない」と大学へ行くメリットが減少の傾向にもあるようです。
まさに高校生は社会人の一歩手前です!
高校生と、その親の悩みといえば…。
やはり進路ですよね。
ここで、高校生の就きたい職業&親の就いてほしい職業のランキングをご紹介します!
(出典:「高校生と保護者の進路に関する意識調査2019」株式会社リクルートマーケティングパートナーズ・
一般社団法人全国高等学校PTA連合会合同調査)
高校生の就きたい職業
第1位 | 教師 |
---|---|
第2位 | 公務員 |
第3位 | 看護師 |
第4位 | 建築士・建築関連 |
第5位 | 医師・歯科医師・獣医 |
保護者の就いてほしい職業
第1位 | 公務員 |
---|---|
第2位 | 看護師 |
第3位 | 教師 |
第4位 | 医療事務・医療関係 |
第5位 | 医師・歯科医師・獣医 |
公務員の他、資格が必要な職業が並んでいます。
これが小学生だと、スポーツ選手や医師、食べ物屋さん系、最近ではユーチューバーも10位以内にランクインしてたりするのですが!
高校生になると、ずいぶん現実的になりますね。
多くの高校生は、安定した職業を希望しているようです。
親の希望、押し付けていませんか?
このランキングを見て、「ちょっと堅実過ぎない?」と感じました。
親の就いてほしい職業と高校生の就きたい職業、かなり似ていると思いませんか?
それって本気で「やりたい」と思っているのかな??
誰かに言われたからじゃないのかな??
本当に本人が「やりたい」なら大丈夫です。
いざ自立するとなったら…と、安定性を求め過ぎているんじゃないでしょうか。
それに、あまりに多くの人が教師や公務員を目指すと、落ちる確率も上がってしまいますよね…。それはそれで安定とはいえません。
不安はわかりますが、「世の中には色々な職業があるんだよ!」と教えてあげたい気持ちになりませんか?
最終的に進路・就職先を決めるのは「他者(子供)の課題」です。
高校生は、将来のビジョンや、自身の能力・適性を客観的に見つめなくてはなりません。
子供のなりたい職業を認めて応援する事はもちろん、視野を広げるお手伝いをする事が「自分(親)の課題」です。
高校生が知っている職業なんて、ほんの少しです。知らない職業は目指せません。
第2・第3希望や、同率1位の就きたい職業が複数あっても良いですよね。
「この職業は安定している」
「この職業では食べていけない」
「君には向いていない」
などなど。
子供の将来を思えばこそのアドバイスは色々あると思います。
親の希望を押し付けず、メリット・デメリットを公平に説明できるようになりたいですね。
終身雇用制度はすでに崩壊し、転職率も高くなっています。
色々な選択肢を持ったり知ったりしておくのも、未来の「安定」を作る要素ではないでしょうか。
まとめ
- 高校生になると、急にイメージが変わる場合がある。
- 子供は「いつか自立する」という目線でのサポートをしよう。
- 子供の将来を心配し過ぎず、視野を広げるお手伝いをしよう。
社会人になると、周りには色々な年齢、色々な背景の人に囲まれます。
中卒・高卒・大卒・院卒・専門卒。帰国子女だと留年じゃなくても学年がズレたりします。
未婚・既婚、性別。出身地も人種も色々。職業も色々。
本当に色々なんですよ。