アドラー心理学の共同体感覚には、自己信頼、他者信頼、貢献感があり、
自己信頼はあるがままの自分を認める(自己受容)ことから始まります。
今回は子供の自信を育てるための援助ポイント3つをお伝えしていきます。
目次
育児の目標
育児の目標は自立した大人になることですよね。
①人への思いやり
②自分の行動に責任を持つ
③自分のことは自分でして生活できる
④人とスムーズな交流ができる
⑤人のためになる行動ができる
これができれば、いいですね。そのために親子でどんな風に取り組めばいいか考えていきましょう。
子供を尊重し、対等な関係を築く
アドラー心理学では人間関係は上下ではなく、対等な関係を 薦めています。
これは、子育てでも同じです。
子育てではどうしても親子という年齢差や家族という意識があるため上下関係になりがちです。
特に責任感の強い親ほど上からものを言う、叱る、罰を与える、反対に褒めることで子供をコントロールしようとしがちです。
アドラー心理学では叱ることや褒めることは縦の関係である、必要なのは子供を尊重し対等に付き合うことと言います。
例えば
朝一人で起きられない小学生の子に対して
「早く、起きなさい!いつまで寝てるの?」
と、毎朝イライラしながら起こしているとしたら・・
対等の関係ではないことをしているのですね。
分かってる。子供にさせなきゃと思うわよ。でも何度言っても起きないし、放っておいたら遅刻してしまう。しょうがないのよ。と、貴方は思ってませんか?
子供が学校に行くのは子供の仕事ですよね。子供のやらなければならないことに親が手を貸すと、こんなマイナスが発生します。
①「貴方は自分で朝起きもできないダメな子よ」というメッセージを伝えている。
②親がやることで子供は依存的になる。
③親にとって、イライラが解消できず負担。
ということを引き起こしてしまいます。特に①に関しては親が良かれと思ってやっていることが、子供の自信を削ぐ結果になるのですね。
こんな場合の対処法は、穏やかな雰囲気の中で子供に提案してみることです。
「朝起きについて○○ちゃん、明日から目覚まし時計を使って起きてほしいんだけどどうかな?」と。子供を尊重する姿勢で提案してみます。
ココがミソです。子供と合意ができれば即実行。その後は起きられず遅刻したとしてもその子の責任として親はうろたえちゃダメですよ。
そして一度決めたことは態度を変えず見守っていきます。
子供が、起きないからといって親が方針を変えると
「貴方を信頼していないよ」という、親のメッセージを伝えてしまうことになるからです。
子供は大人と同じように尊重されたという体験を通じて責任と自信を身ににつけていくんですね。
子供が好ましくない行動をした時は
子供は成長に従い、色んな親から見て好ましくない言動がでてくることがあります。
例えば、
小学校になってから始まるおねしょ。
これは、一概には言えませんが、親の関心を引き付けようとする行動の場合が多いと言われています。
「こんなに大きくなってまたやったの?だめね!」
親から叱られるという不快な行動を使っても注目を集めたい思いが隠れている事があります。
そんな時はおねしょについては一切触れず、子供が自分で後始末ができそうなら、準備をして親は騒がず、見守ることです。
それよりも日頃の行動、例えば
- 朝ひとりで起きれる
- おはようが自分から言える
- 自分のお茶碗を下げる、など
当たり前と思えることを親が喜ぶ、感謝するを続けることで子供は安定してきます。そして、おねしょの解消に繋がったりします。
子供は親から認められていると思うことで自信につながるんですね。
勇気づけとは
アドラー心理学では勇気づけとはあるがままを受け入れ、長所や、できたことにに焦点を合わせることを言います
「手伝ってくれてありがとう」
「よく、勉強頑張っているね」
「○○ちゃんはこれをどんな風に考える?」
子供を受け入れる言葉かけや、結果よりも、これまでどんな風に頑張ってきたかを認め、どう役にたったかを親が子供に丁寧に伝えていくことです。この勇気づけにより、子供は親の信頼を感じ、自分が人の役にたっていることに喜びを感じるようになり、自信につながります。
子供が失敗し、落ち込んでいるときは特に有効です。
まとめ
- 育児の目標 自立した大人になること
- 子供と対等な関係を築く
子供の課題を自分で実行することを親は信頼して見守ることで子供は自信をもつ - 子供の好ましくない行動もチャンス
親の関心を引き付ける目的で好ましくない行動をすることがある。感情的にならず、子供を信じて日頃のよいところに注目する。子供は親の信頼を感じ自信をもつ - 勇気づけ
子供のあるがままを認めて感謝を伝える。子供は親の感謝で役にたっていることを誇りとし、自分を好きになる。
今回は子供が自信をもつ方法をご紹介しました。
あるがままの子供をみて、感謝できるをめざしましょう。